便利なクラウドサーバー

2015年1月更新

Dropbox と EVERNOTE を使おう

 最近ネット上のサービスを利用する「クラウド コンピューティング」が急速に普及しています。代表的なサービスとしてはグーグルが提供するGoogleDocumentなどがあり、ワープロや表計算のソフトが無料で利用出来ます。ただ、このようなサービスは企業や団体が経費を節約するために利用することはあっても、個人利用者の場合、自分のPCにインストールしているワードやエクセルに比べ機能が著しく劣るので実際につかっている人は少ないのではないでしょうか? ここで紹介する Dropbox と EVERNOTEはコンピューティングというよりネット上のサーバーですが、単にデータを貯蔵するだけでなく、個人が使用して大変便利な機能を持っています。 特に、OSの異なる複数のパソコンを使っている人や、iPad や iPhone、あるいはアンドロイド系のスマートフォンやタブレットを使っている人にとっては、これらを連携して使えるので大変便利です。私も、その一人で、Windows XP(ノートPC)、Vista(ノートPC) 、7 (ディスクトップ)を使っており、またiPad やiPod touch も使用しているので重宝しています。 このページではこれら二つのサービスの特徴と使い方を説明します。

 なお、クラウドサーバーのデータの読み取りは、いうまでもなく各端末がネットに繋がっていることを前提にしていますが、一旦その端末で閲読した場合、データがその端末内に記録されオフライン環境でも見られるものもあります。これは、アプリの種類や端末によって異なるので各自確かめておくことをお薦めします。

Dropbox

  ★特徴

まずはDropbox 社のホームページを開けてみよう。
https://www.dropbox.com/
こちらです。こんな画面が表れます。(ときどき更新されるので現在はすこし異なるかもしれません)

このページの下の方をスクロールして見るとDropbox の簡単な機能が書いてあります。これで充分お解りだと思いますが、要するに複数のパソコンや携帯端末間でファイルを共有出来るということです。

  ★ 登録とインストール

 インストールの方法や順序は時々変わるが、画面に方法が指示され、それに従ってやれば簡単なので詳しくは説明しない。現在(2014年12月)では、まずアカウントの登録をすませ引き続きダウンロードインストールをする手順になっているようです。始める前に、使用するアカウント名(常用のメールアドレス)パスワード(8文字以上を推薦)、サービスの種類無料、有料)を決めておく必要があります。

無料サービスは2GBまでですが、とりあえず無料サービスを使ってみればよいでしょう。またインストールされると、パソコン内に My Dropbox という名のホルダーが出来るが、これを置く場所(ホルダー)を聞いてきますが普通はMy Document 内におけばいいでしょう。

  ★ 使用法

インストールが終わったら、そのパソコンの(マイ)ドキュメントフォルダー内にMyDropbox というフォルダーが出来ているはずです。 このフォルダーに共用したいファイルを放り込むだけでOKで、自動的に同期が始まりDropbox社のサーバーに転送されます。

第2、第3のパソコンあるいは携帯端末に、同じアカウント名、パスワードでDropbox をインストールしておくと、そのパソコンがネットにつながった直後に同期が始まり、そのパソコンのMyDropbox フォルダー内に同じファイルが格納されます。一旦保存されるとオフライン環境でもファイルを見たり編集することが可能です。もちろん、再びネットに繋がった時点でサーバーと同期し、それがメインのパソコンに反映されます。従来のように、家庭内LANを構築しファイルを共有するよりずっと簡単です。

なお、携帯端末の場合はそれぞれの企業が提供するアプリをインストールする必要があります。iPhoneiPad なら アップルストアからダウンロードできます。

またDropbox のWebサイト版もあり、Dropbox がインストールしていないパソコンからでも利用が可能です。Dropbox のホームページから、登録したID名、パスワードでログインするとMyDropbox 内のファイルを見ることが出来ます。これを直接編集することは出来ませんがそのパソコンで作ったファイルをMyDropbox フォルダーにアップロードすることは可能です。

MyDropbox を複数の人と共有したい場合はメールアドレス(ID)を指定することにより可能となります。

  EVERNOTE

  ★ 特徴

 こちらは一言でいうと電子メモ帳ノートブックといいます)です。しかし、単なるメモ帳でなく、大変便利な機能を持っています。列挙すると、

  1. EVERNOTE をインストールした複数のパソコンや携帯端末に同期します。また、Webサイト版を使うとインストールしていないパソコンでも内容を見ることが出来ます。これらは、Dropbox と同じです。ただし、同期は一定の時間間隔で行なわれるので、手動で同期するのがお薦めです。
  2. メモ(ノートと呼んでいます)の内容は、キーボードから入力したテキスト文だけでなく、パソコンの中にある各種ファイル取り込むことが出来ます。さらに、Webページやメールなども簡単に保存することが出来ます。
  3. ノートにはタグ(種類別名札)を付けることが出来ます。タグは複数個付けることが可能で、見たいメモがすぐ見つかります。

    詳しくは https://evernote.com/ja-jp/why-evernote  を見て下さい。

    ★ 登録とインストール

    まずは、EVERNOTE社のホームページを開いてみよう。
    https://evernote.com/ja-jp

    こんな画面が表れます。(ときどき更新されるので現在はすこし異なるかもしれません)

Dropbox の場合と同様まず初めにEVERNOTEアカウントの登録(上画面の新規登録するをクリック)をします。それ以後は画面の指示に従って、ダウンロード・インストールをします。始める前にアカウント名(常用のメールアドレスでよい)パスワードサービスの種類無料サービス有料サービス 等)を決めておきます。とりあえずは無料版でいいでしょうが、無料版ではオフライン環境では内容が見えない場合が多いので、必要になれば後で有料版に変更すればいいでしょう。

EVERNOTEがインストールされるとパソコンにもいくつかの機能が組み込まれます。例えば、エクスプローラのファイル一覧で右クリックで表示される送るEvernoteが付け加わります。またインターネットエクスプローラなどのブラウザにも Add to Evernote という項目が付け加わります。

  ★ 使用法

はじめに、スタートボタン → 全てのプログラム からEvernote を立ち上げます。下の図はEVERNOTEの画面です。(ただし、使用開始時はサインインの手続きが必要です。また最初は当然のことながらほとんどの欄か空白です。)
(このソフトはかなり頻繁に更新され、現在のバージョンではすこし異なるかもしれません)

左欄にはノートブックの名前とタグが表示されます。その右の欄(リスト欄)はノートのリストです。タグをクリックして選択すると、そのタグを含むノートのみが表示されます。複数のタグを付けておくと、Ctrl キーを押しながら複数のタグを選択することが出来、さらに絞り込めます。右の大きな欄(編集欄)はリスト欄で選択されたノートの内容です。ここをダブルクリックするとこの欄のみが最大化されます。

新しいノートを作るには

  1. 編集画面で作製する
    まず、上部メニューバーの新規ノートをクリックします。すると、リスト欄に無題のノートというリストが表れ、編集欄は空白になります。
    新しいノートを作るには編集欄に ①タイトルを入力する   ②編集欄に入力する。入力の方法は、(ⅰ) キー入力、 (ⅱ)ワードなどの 他のソフトで作ってある文章や図をコピーし貼り付ける。もちろん併用可能です。 ③タグを入力する情報メニューから入力する。タグの名称は任意だが、整理に便利なように工夫する)

  2. 他のファイルを取り込む(無料版では取り込めるファイルの種類に制限がある。例えばワードのdoc、docx ファイルは受け付けないので必要ならpdf で保存する。 jpg, gif ファイルはOK)
    ① Windows の場合、エクスプローラで表示されているファイルリストを右クリック → 送るEvernote をクリックするとそのファイルがEVERNOTEに取り込まれます。あるいは、EVERNOTE新規ノートを開いておき、エクスプローラ画面からドラッグ・ドロップでも取り込むことが出来ます。

    Evernote を開くとリスト欄にそのファイルが付け加わります。ただし、タグは選択せず、全てのノートを表示しておきます。また、直後だとまだ同期されていない可能性があるので、メニューの同期をクリックします。

    ③ 内容が編集欄に取り込まれているのを確認しタイトルやタグを入力します。
  3. ホームページを取り込む(以下の説明にある表示は現在では少し違うが同じことは出来るはずです)
    インターネットエクスプローラ(IE8)の場合、ツールメニューにAdd to Evernote という項目が付け加わり、それをクリックするとEVERNOTEにそのページが取り込まれます。また、ブラウザ上で範囲選択しAdd to Evernote をクリックするとその部分だけが取り込まれます。ただしタグはEVERNOTEの編集画面で付け加えます。

    IE9 の場合は画面または選択範囲を右クリックすると右クリックメニューに Add to Evernote という項目が出るのでこれをクリックします。
    GoogleのChrome の場合はEVERNOTEのダウンロードページhttps://chromewebstore.google.com/detail/evernote-web-clipper/pioclpoplcdbaefihamjohnefbikjilc
    からChrome 用のWebクリッパーをダウンロード → インストールするとChrome画面ツールバーに取り込み用の象のマークのアイコンが表示されます。取り込みたい頁を開き、象のアイコンを、クリックすると取り込み用ダイアログボックス(右下の図)が表れ、タグやタイトルを追加して取り込むことが出来ます。また右下の取り込み方法の選択により頁全体を取り込むか、URLだけを取り込むかを決めます。 範囲選択をしてある場合は、選択部分のみの取り込みも可能です。取り込み方法をクリックするとEVERNOTEに取り込まれます。

    象のアイコンの左のカメラのアイコンは画面を画像化して取り込むためのツールです。

  4. メールをEVERNOTEに送る
    EVERNOTEのアカウントを登録すると自分専用メールアドレスが提供されます。アドレスはメニューバーのツールアカウント情報を開くと表示されます。このアドレスに宛てメールを送ると EVERNOTE に取り込まれます。もちろん携帯のメールでも可能なので出先からでも使えます。

*  容量制限 無料版では容量制限があります。しかし、1月当り50MB以下のアップロードが出来るので個人用には充分です。